自転車保険を子どものためにとお考えの方へ。実は自動車保険ですべて補償されている可能性がありますよ

投稿日:2018年4月17日

自転車に乗る子ども

新生活が始まり、自転車で駅や学校まで通学を始めた子どものために何か忘れていた気がする。そう、自転車保険に入っていなかったと気になって検索をされていましたでしょうか。でも、今一度心の整理をしてください。一体何のために自転車保険に入るのでしょうか。学校からもオススメされる自転車保険について、今一度、なぜ加入が必要なのか一緒に確認してみたいと思います。

自転車保険はケガの保険と賠償の保険の組み合わせ

自転車保険をよく見ると、補償される内容は2つです。1つが自分がケガに対する補償と、もう1つが他人である第三者に対し法的上の損害賠償責任が生じたときの補償です。自転車保険はとてもシンプルな補償の組み合わせです。

今から、この2つの補償について掘り下げて確認していきたいと思います。なお、よく保険会社のパンフレットに掲載されている、典型的な自転車保険はこのような補償プランです。ご参考までに…。

 プラン例
怪我に関する補償死亡・後遺障害500万円
入院保険金日額5,000円
手術保険金額入院中50,000円
入院以外25,000円
個人賠償責任保険
(他人への賠償)
国内1億円
国外1億円

自転車事故で子どもがケガをしたときの補償について

自転車事故でまず気になるのは、自分が転倒してケガをしたときの自分自身に対する補償だと思います。ここでは、まず自ら転倒してケガを負ったときの補償内容を確認し、次に事故相手がいる場合の補償を確認したいと思います。

子どもが自ら転倒してケガをした場合の補償

最初に思い出していただきたいのが、今お住まいの自治体が何歳まで子どもの通院費や入院費を補助しているかです。公的な補償がどうなっているかです。

子育てをしている、または、していたママさんなら乳幼児医療証のマーク「乳幼児医療費助成」や 子ども医療証のマーク「子どもの医療費助成」を思い出しますよね。定期検診や予防接種、風邪を引いたとき。母子手帳と一緒に管理し、大変お世話になった医療証です。

全国的に子どもたちは中学校を卒業するまで自治体の助成を受けて治療が受けられます。自治体によっては大学卒業までという自治体もあります。治療費に対する公的な補償は自治体によって差はあるものの、自己負担はとても小額で治療を受けられる社会システムが既にできています。

ただ、子どもが通学中や学校行事中にケガをした場合、自治体発行の医療証を使えないケースがあります。

学校行事など学校の管理下中で自らケガをした場合

学校への通学中や行事中などにケガをした場合に備えて、各自治体の教育委員会などが、日本スポーツ振興センターと災害共済給付契約を締結しています。小中学校で99%、高校でも95%以上は加入しているようです。

学校の管理下でケガをしたときは、加入の健康保険制度でから7割負担をしてもらい、この日本スポーツ振興センターの共済金で4割負担(1割分は加算金)をもらえます。

この通り、公的制度でずいぶん補償が厚くできております。自らのケガに対する補償は公的な制度においても準備されていると考えて問題ありません。

僕も小さいころはよく自分で転倒して、ひざに赤チン塗ってました!

 

子どもが自転車で自動車や第三者とぶつかってケガをした場合の補償

自分が1人で転倒した場合は、健康保険を使って治療やリハビリを進めていくことになります。ただ、相手がいる事故によるケガの場合は少し状況が変わってきます。

自動車とぶつかってケガをした場合

自動車とぶつかると言っても、ぶつかり方があります。よそ見で止まっている車にぶつかってケガをした場合、つまり、こちらに100%の過失がある場合は、自らケガをした場合と同じになります。自らの健康保険や医療症を使うことになります。

動いている自動車とぶつかってケガをした場合。相手自動車にも過失がある場合は、相手自動車に付帯されている任意保険と自賠責保険を使って治療費をカバーします。

動いている自動車との事故は、相手自動車に付帯されている自動車保険の対人賠償保険を使って治療費を補償してもらいますが、相手が任意保険に加入していない場合は、法律で加入が義務付けられている自賠責保険に保険金請求をします。

通常、加害者が自賠責保険の会社に対して加害者請求を行うのですが、万が一、相手がきちんと対応してくれない場合、被害者が自賠責保険の会社に対して被害者請求ができます。

自賠責保険によって治療費は120万円、死亡3,000万円(死亡後遺症4,000万円)まで補償します。

人ともしくは自転車とぶつかってケガをした場合

突然、脇道を走ってきた子どもと自転車がぶつかって転倒をする、もしくは自転車とぶつかって転倒をするというケースは容易に想像ができるかと思います。この場合、相手ケガと自分ケガを考えてしまいますが、まずは自分のケガ・治療費についてです。

自分の治療費のうち、相手の過失割合分を損害賠償請求できます。ただし、過失割合をどうするかなど協議・示談する必要があります。過失割合は決しておまわりさんが決めるものでもありません

自らのケガはひとまず健康保険や医療症をつかって治療をすすめ、自己負担が大きく発生したときに、相手に対して過失分を請求するケースがほとんどだと思います。この点は後ほど改めて確認します。

ここまでで、何となく感じられたと思いますが、子どもの治療費については公的な補償制度で随分カバーされています。更にここでお伝えしたいのが、自動車保険の人身傷害による補償なのです。この補償、自転車搭乗中のケガにとても強いのです。

うふふ、ここで自動車保険の話が出るなんて意外でしょ~♪

 

実は自動車保険の人身傷害で子どもの自転車搭乗によるケガも補償できる

自分でハンドル操作を誤って転倒した場合や、止まっている自動車等にぶつかってケガをした場合は、健康保険や医療症をつかって治療とリハビリをするイメージをしていただいたと思います。

一方で、事故相手がいて、双方に過失が生じた事故は、少し難しいと感じられたと思います。先ほども書きましたが、後遺障害が残るような大ケガをした場合は、ほぼ賠償請求をすることになると思いますが、示談交渉をどうしたらいいのか。。

ここでぜひオススメしたいのが、自動車保険の人身傷害という補償です。

自転車によるケガも補償してくれる自動車保険の人身傷害について

この人身傷害は自分の過失を完全に無視して、かかった治療費を保険金額を上限に支払ってくれる補償です。一般的には、3,000万円から5,000万円の保険金額を付帯しているかと思います。

人身傷害は自動車保険の補償ですが、自転車に乗ってケガをしても保険金の支払い対象事故となります。

自転車に乗って、脇道を走ってきた子どももしくは自転車、あるいは自動車を交差点内でぶつかって後遺障害が残るような大ケガをした場合に、人身傷害で示談成立前に保険会社から保険金を支払ってもらうことができるのです。

保険会社は過失割合を判断したうえで、相手に相手の過失分を請求します。例えば、信号がある交差点内で、赤信号を無視して自転車が横断歩道をわたりぶつかっても、自動車側には前方不注意で3割の過失がとられます。

保険会社はケガをした被保険者に対し治療費全額を先に支払って、自動車の運転手に先方不注意の3割分を事故相手に請求します。過失割合の交渉も全部してくれるのでこちらはとても安心できます。

人身傷害は2タイプあるから気をつけて

とても便利な人身傷害は2つのタイプがあります。自動車保険の保険料にも大きく影響するので、自動車保険の新規契約や継続時にはよく検討されたはずです。

  1. 「オールリスク」補償するタイプ
  2. 「契約している自動車に搭乗中のみ」補償するタイプ

人身傷害の「オールリスク」補償するタイプ

「オールリスク」補償するタイプの人身傷害の場合、交通乗用具と呼ばれる

  • 電車(改札を過ぎたあと構内含む)
  • 自転車
  • 航空機
  • 船舶
  • エレベーター等

これらの交通乗用具に乗ってケガをしても保険金の支払い対象となります。飛行機も補償対象となるので、例えば、乱気流に巻き込まれて頭を打ったという場合でも補償の対象になります。他人の自動車ももちろん対象となるのです。

 

これ知っています!駅の構内で転倒しても補償の対象になるんですよね!

そうよ~、交通傷害保険みたいなものね~♪

 

人身傷害の「契約している自動車に搭乗中のみ」タイプ

「契約している自動車に搭乗中のみ」補償するタイプの場合は自転車に搭乗中の事故は保険金の支払い対象になりません。契約している自動車に乗って事故でケガをしたときのみ保険金が支払われることになります。

人身傷害の「オールリスク」補償するタイプがとても役に立つと感じられた方は、現在ご加入の代理店さんもしくは保険会社に直接連絡をして、人身傷害の補償タイプを「オールリスク」補償するタイプに変更して欲しいとお伝えください。

保険期間の途中でも契約内容をすることができます。

人身傷害の被保険者に当然子ども(学生)も含まれる

人身傷害の保険金支払い対象者は、自動車保険の被保険者(主に保険料を支払う契約者)とその家族となります。その家族は、

  • 記名被保険者の配偶者
  • 記名被保険者またはその配偶者の同居の子
  • 同居の親族
  • 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子

をいいます。なんと、下宿先で一人暮らしをしたとしても未婚であれば、保険金支払いの対象となるのです。家族全員の自転車によるケガの実費負担をカバーすることができるので、とても便利な補償となります。

人身傷害は傷害保険だから保険金請求をしても翌年の自動車保険料には影響しない

自動車保険に保険請求事故を起こしたら、翌年から事故の内容に応じて「事故あり係数」とい制度に応じた割増保険料を支払わなくてはならなくなり、軽微な保険金請求事故がかなり減ったといわれております。

この人身傷害も使い勝手が悪いのではないかと考えられるかもしれませんが、人身傷害はあくまでも傷害保険です。自動車保険に傷害保険が付帯されていると考えてください。傷害保険を使っても、翌年の自動車保険料には全く影響しません。

自動車保険の人身傷害(オールリスク)が1家に1契約あれば、安心して子どもたちだけでなく、家族全員がケガによる経済的な損失を心配しないで日々をすごすことができます。

人身傷害の補償は本当に役立つカメ~!

 

小学5年生の男子児童が人をはねて、9,500万円の損害賠償請求を受けた

自転車保険で自らのケガもそうですが、相手への賠償もしっかり抑えていく必要性があります。過去に小学校5年生の男の子が60代の女性をはねて寝たきりにさせ、裁判で9,500万円もの損害賠償請求を命じられた判例があります。

親に9500万円賠償命令 小5自転車が女性はねる

小学5年の男子児童の自転車にはねられて寝たきりの状態になったとして、被害者女性(67)の家族と保険会社が、男児の母親(40)に計約1億500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は5日までに、母親に計約9500万円を支払うよう命じた。

判決によると、児童は2008年9月、神戸市北区の坂を自転車に乗って時速20~30キロで下った際、散歩途中の女性に衝突。女性は頭の骨を折るなどして意識が戻らない状態になった。

田中智子裁判官は判決理由で、児童の前方不注意が事故の原因と判断。「母親が十分な指導や注意をしていたとはいえない」と認め、女性側へ約3500万円、女性に保険金を払った保険会社へ約6千万円を賠償するよう命じた。

日経新聞:2013/7/5付

このケースをみて、自転車だから、小学生だから大丈夫という気持ちは一気になくなったと思います。子どもが自転車に乗り始めたら、必ず第三者への損害賠償保険に加入しておく必要があります。

子どもだからって甘くは見てくれないわよ~

 

自転車保険で個人賠償責任保険に加入する?それとも、自動車保険や火災保険に付ける?

この個人賠償責任保険は、自転車保険に加入すれば傷害保険とともについてきますが、ケガの補償は人身傷害で担保すると決めた方は、個別に個人賠償責任保険に加入をするか、他の保険の特約として付帯する必要があります。

では、どのような保険に付帯すればいいのでしょうか。

火災保険に個人賠償責任保険を付帯する

持ち家の方は、お住まいの建物に対して、火災や風災・水災・雪災などに備えて火災保険にご加入だと思います。この、火災保険に特約として個人賠償責任保険を付帯することが可能です。

また、賃貸住宅にお住まいの方は、既に個人賠償責任保険は付帯されていると考えてください。お部屋を借りる際に火災保険に加入されたと思います。賃貸向けの火災保険には、水漏れ事故などに備えて、個人賠償責任保険が付帯されます。

一部、入居時の賃貸契約で火災保険への加入を求められないケースがあります。市営住宅などがそうです。そのような方は、自動車保険に付帯するという手段もあります。

自動車保険に個人賠償責任保険を付帯する

1年に1度更新を行わなくてはならない自動車保険に個人賠償責任保険を付帯できます。人身傷害をオールカバーで付帯すると同時に、個人賠償責任保険を追加することもできます。

いずれも、代理店さんや保険会社に契約内容を変更して、個人賠償責任保険を付帯したいとお申出ください。代理店と契約内容によってはキャッシュレスで対応が可能となります。

ちなみに私の個人賠償責任保険は自動車保険に付帯しています。自動車を手放さない限り、補償が続きます。

保険ショップ等で個人賠償責任保険に加入する

管理すべき契約が増えてしまうことから、あまりオススメする方法ではありませんが、町の保険ショップで個別に個人賠償責任保険に加入することもできます。1億円の補償で年間保険料は2,000円から3,000円程度です。

手数料が300円から500円程度なので、訪問して契約してもらうのは少し難しいです。継続漏れを防ぐためにも、火災保険か自動車保険に付帯するのがいいかと思います。

忘れなさそうな火災保険か自動車保険に付帯するとよさそうですね!

 

クレジットカードに付帯できる補償内容を確認する

保険代理店での手続きが少し面倒だと思われる場合、クレジットカード会社を保険代理店として個人賠償責任保険に加入することも可能です。

クレジットカード会社の一覧と補償内容について確認をしてみました。

保険情報/カード名NICOSカードJCBカードエポスカード三井住友カードイオンカードセゾンカード
加入する保険会社損保ジャパン日本興亜損保ジャパン日本興亜三井住友海上三井住友海上損保ジャパン日本興亜セゾン自動車火災
商品名ハンディー保険JCB トッピング保険 エポラク傷害保険 自由設計コースポケット保険 自由設計コースネットでかんたん保険Super Value Plus
月額保険料150円(Cコース)150円(日常生活プラン)250円(自由設計)250円(自由設計)260円300円
個人賠償責任(保険金額)1億円1億円1億円1億円1億円1億円
死亡・後遺傷害100万円100万円--400万円100万円
入院保険金(日額)--500円500円--
示談交渉
弁護士相談-----

生活に必要だったと感じるクレジットカードを作り、そこから月々の保険料を支払うということもできます。クレジットカード会社は自転車保険やゴルフ保険などの商品も代理店として取り扱っています。

新しく生活に必要なカード作ってみようかしら♪

 

最後に

子どもの自転車保険について今まで見てきましたが、ケガの補償は自動車保険の人身傷害があればカバーされること。また、第三者への損害賠償に備える個人賠償責任保険は、自動車保険か火災保険の特約等でカバーできることをお伝えしました。

自転車保険っていらないのでは!?

そうなんです。最終的には、自転車を乗ることで生じるリスクは他の保険商品を通してでもケガと賠償に対するリスクをカバーできるのです。

今加入している保険とその補償内容をしっかり把握したうえで、不足している補償をどのようにカバーするかご検討ください。

小学生の自転車運転が9,500万円の損害賠償請求を生じさせるような事故も発生している時代です。万が一は起こります。万が一に備えて、安心して日々をすごせるようにしっかり保険に加入してくださいね。

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カテゴリー:編集長コラム,自動車保険