自動車保険も火災保険も、賠償保険も。こんな事故が起きると大変でいした

投稿日:2016年8月16日

保険会社には約8年間勤務しておりましたが、その間はずっと営業部門にいました。
しかし営業部門であっても、事故の解決が難航しているものやトラブルがあったものについては事故担当と協力して対応します。その中でも印象深かった事故を紹介します。

自動車事故の後、また事故

直線道路で追い越ししようとした車が、運転を誤って先行車にぶつかる。
これだけなら、よくある事故の形態です。その後運転者が車から降り

「警察を呼ぼう」

「車を脇に動かそう」

とした時に事件が起きます。


車に乗り込んで運転席のドアを閉めようとしたら、もう1台の車がガリガリっと擦ってしまったのです。自動車事故が発生したら、それ以上被害が発生しないよう、車を邪魔にならない場所まで移動させるのが暗黙のルールです。


しかしそのルールに則って行動したことが裏目に出て、新たな事故を引き起こしてしまったわけです。これは残念ながら2件目の事故に該当しますので、両方で自動車保険を使用した場合6等級ダウンとなります。


「事故1件でカウントしてくれないのか!」

とお客様はお怒りでした。

燃えたら家の構造級別が違っていた

火災保険の契約者様のお宅が全焼されたので、事故対応をしていた最中、構造級別が間違っていたことが判明。本来はC構造だったのに、ずっとD構造で契約していたのです。

その時期、構造級別の誤りや地震保険の建築年割引については契約の是正をして、多く頂いていた保険料を返還するというのがルールでありました。

よって、過去8年分くらい遡って契約のデータを見直し、訂正の事務手続きを行い、お金の返金の手続きをしました。

新店舗がオープンした直後に事故

市内に複数店舗を持つ企業の契約です。新店舗オープンの日に合わせて火災保険賠償責任保険を契約していたのですが、何とオープン直後に事故が発生。荷物を運び入れていた業者さんと、店内にいたお客様がぶつかってしまい、お客様怪我をしてしまったのです。

約款上、補償の発生は保険料の領収以降です。よって代理店さんがお金を貰ったのは何時何分で、事故は何時何分に発生したのか等を細かく調査して報告させられました。

始期日より前にお金を貰うことも可能なんですが、企業によっては保険が始まる日じゃないとお金を払わない等決まりがあるようで、この時ばかりは

「早めに払ってくれればいいじゃないか」

と思いました。お金を払うのがほんの少しずれただけで、せっかく契約した保険が使えないなんて無意味ですからね。

人生で事故って数える程しかないと思いがちですが、保険会社に勤務すると毎日事故の話を聞くので、事故をより身近に感じるようになりました。

著者の情報

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日吉 浩之自動車保険の専門家
国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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カテゴリー:専門家による記事,自動車保険